2013/04/03

城下町の面影残す村上の町



半月ほど前のことになりますが、新潟県の村上市に行ってきました。一つの主な目的は新潟「酒の陣」だったのですが、もう一つは村上観光です。




村上というと国産牛肉で有名な村上牛を思い浮かべる人も多いかと思いますが、実は江戸時代の城下町の面影を残す町でもあります。村上藩といってこの写真の近くの山に城がありました(今は城跡)。




今回は初挑戦ということで白黒写真で撮影したのですが、旅の写真を紹介していこうと思います。カメラはSIGMA DP1 MerrillとDP3 Merrillを使っています。






冒頭の写真がインパクトだったかもしれませんが、塩引き鮭です。村上は昔から鮭が取れる場所で、平安時代では貴族に献上していたとも言われています。


塩引き鮭は基本的には陰干しですが、お店の入口で飾っていました。塩引き鮭を見たのは初めてだったので驚きながら店の中に入ってみるとさらに目を疑うような光景が!







天井を覆い尽くすかのように陰干しした塩引き鮭。なかなかグロテスクな姿だと思いますが、珍しいものだったので興味津々にずっとシャッターを押し続けました。

特に室内に差し込む光がより陰影を強調し厳しい空気の冷たさを写し取ることができたのではないかと思います。お気に入りの写真は次のカット。




また村上は人形も有名とのことです。このお店には人形が飾っていました。





なお村上は「武者隠れ」といい敵が攻めてきた時に身を隠し有利に戦うために、建物は道に対して斜めに建てられています。江戸時代を通して武断政治が終わって以降は泰平の時代が続くわけですが、今もなおその頃の面影を残しているというのは興味深いところです。

続いてお茶処「九重園」で抹茶をいただきつつ休憩。村上はお茶の北限とも呼ばれています(九重園は北限のお茶処とも言われます)。




お茶は「流派も関係ございません」との店員さんのお気遣いにより茶席の素人の自分も安心していただくことができました。(とはいえ、始終緊張しっぱなしだったのですがw)

この九重園、人形や時計、人形、ナタなどさまざまな年代ものが茶席に大切に飾られていました。こういった古いモノを鑑賞しながら頂くお茶は新鮮です。



観光の帰りに酒屋によったのですが、囲炉裏で冷えた身体を暖めさせてもらうことに。お店のお姉さんがオススメした甘酒の雪乃華と一緒に。雪乃華は甘料を使っていないにもかからず米の甘みがしっかりでていました。さすが米の新潟といったところでしょうか。





旅の終わりは電車で東京まで。決して村上までの交通の便は良いわけではありませんが、ローカル線の旅も面白いものです。学生時代は青春18切符で竜飛岬から九州まで旅したことを思い出しました。




村上は市の開発として近代的なスタイルを持ち込むより、1990年代に昔ながらの町の面影を残すという町づくりに力をいれたということです。

村上を歩いていて気づいたのは、着物姿で観光に来ている方が多く城下町の町並みを楽しみに来ている観光客が多いということ。会津や湯浅、川越など江戸時代の面影を残す町として認知され愛されているのでしょうね。