SIGMA sd Quattro Hの画質はどれほど凄いか体験できるように、所有しているカメラで画質を比較してみました。撮影の比較に使ったのは次の5機種です。果たしてどのような結果となったのでしょうか?
- SIGMA sd Quattro H (レンズ:SIGMA 24-35mm F2 DG HSM Art)
- Nikon Df (レンズ:SIGMA 35mm F1.4 DG HSM Art)
- SONY RX100 Mark Ⅱ
- FUJIFILM X-T10 (キットレンズ)
- Apple iPhone 7 Plus
記録サイズの比較
まずは記録サイズを比較してみました。一番大きいのはSIGMA sd Quattro Hの2500万画素で、一番小さいのはiPhoneの1200万画素です。
等倍での画質比較
等倍とは写真を100%に表示すること。ピクセルbyピクセルで画質を比較することでセンサーの性能を確認できます。一般的なセンサーは一枚の単板にカラーフィルターを適用して色を再現するベイヤー配列が用いられています。SIGMAのカメラに搭載されているFoveonセンサーは、他のカメラと異なりRGB三層で色を記録するので、構造が異なります。そのため、SIGMAのカメラは等倍で表示したときに画質の良さが如実に現れます。
センサーの構造が異なっていることを知れば、画質比較の結果はすぐに想像がつきます。SIGMSA sd Quattro Hはこの中でも最も大きく、他のカメラと比べて圧倒的にくっきり写っています。iPhone 7 Plusは同じ土俵で競わせるのがかわいそうなぐらい、ジャギーな結果となりました。
1200万画素サイズに縮小して画質比較
iPhone 7 Plusにとってあまりに不公平なので、iPhone 7 Plusと同様の横幅4032ピクセル数に、それぞれの写真を縮小して画質を比較しました。
このサイズでもsd Quattro Hが飛び抜けてくっきりと写っています。続いて、フルサイズのNikon Dfですが、ちょっともやっと写っていますね。APS-CセンサーのFUJIFILM X-T10と1インチセンサーのSONY RX100が互角といったところでしょうか。
iPhone 7 Plusは絵の具で塗ったようなドロッとした質感になっています。
HDサイズでの画質比較
そんな巨大なサイズで写真をみることがないよ!と指摘されそうなので、実用的なHDサイズ(横幅1920ピクセル)に縮小して画質を比較しました。このサイズに縮小すると、SIGMA sd Quattro HやNikon Df、SONY RX100M2、FUJIFILM X-T10の解像力の差はなくなってきます。敢えて指摘すると、SIGMA sd Quattro H以外のカメラはシャープネスによって輪郭が太っているのが気になりますが。
このサイズでもiPhone 7 Plusは厳しいです。シャープネスがどぎつくかかっており、不自然な仕上がりとなっています。
まとめ
カメラは画質だけで評価するべきものではありませんが、画質を中心に選んでいる方の参考になればと比較しました。SIGMA sd Quattro Hがどれだけ解像力を持ち合わせているかお分かりいただけたのではないでしょうか。
SONY α7ⅡとSIGMA sd Quattro Hの画質比較をしたので次回紹介したいと思います。
参照情報
なるべく同一条件になるように、F8のISO100、フルサイズ換算35mmの画角にして三脚に固定して撮影。とはいえ、画角が結構ずれてしまったので、素人の撮影ということでご容赦ください…。
- SIGMA sdQuattroH : f/8, 1/100sec, ISO 100, 34mm (※)
- Nikon Df : f/8, 1/60sec, ISO 100, 35mm
- FUJIFILM X-T10 : f/8, 1/50sec, ISO 200, 33mm (※)
- SONY RX100 Mark 2 : f/8, 1/40sec, ISO 160, 36mm (※)
- iPhone 7 Plus : f/1.8, 1/368sec, ISOスピードレート 20, 28mm (※)
※35mmレンズ換算
Nikon DfはNikon D4という2012年のフラッグシップ機に搭載されていたイメージセンサーと同じものです。Nikon Dfは現在は
18万円、D4は
66万円。sdQuattroHは
12万円。