2014/10/31

SIGMA dp1 QuattroにワイコンRICHO GW-3を装着すると広角が超広角になって楽しい件


SIGMA DP1 Merrillで愛用していたワインコンレンズRICOH GW-3ですが、dp1 Quattroでも装着してみました。dp1 Quattroは広角ですが、ワイコンを装着すると超広角になって撮影がさらに楽しくなりました。

GW-3はレンズ径49mmなのでdp1 Quattroにはそのまま装着することができません。そのため、ステップダウンリングの58mm→49mm(マルミ の MARUMI ステップダウンリング)を使ってレンズ径を調整することで装着が可能になります。

ワイコン有無の違い


次にワイコンの使った写真とそうでない写真を見比べて検証してみたいと思います。

ワイコン未装着の写真

こちらはワイコン未装着の写真。35mm換算で28mmの画角になります。

ワイコン装着の写真

こちらはワイコン装着の写真。GW-3は×0.75ですので35mm換算で21mmの画角になります。

ワイコン有無の画質の検証(中心部)


ワイコン未装着。dp1 Quattroの素の解像感。壁のタイルまで解像している。素晴らしい。

ワイコン装着。dp1 Quattroと比べて若干の低下は感じるが、十分な画質


ワイコン有無の画質の検証(周辺部)


ワイコン未装着。中心部と比べると若干の低下を感じるが、十分な画質。

ワイコン装着。さすがに解像感がさがっているが、常用範囲内。広角とのトレードかと。

まとめ


画質的にはわずかに低下しますが、dp1 Quattroの超絶画質が少し低下したところで十分な画質であることは間違いありません。他のカメラやレンズを使って(SD1 Merrill + SIGMA 50mm f2.8 17-50mmの広角側や、SONY RX100M2の広角側)と比較したことがあるのですが、それらと比べてもdp1 Quattro+GW-3の組み合わせの画質のほうが遥かに良いので、今後は積極的にdp1 Quattro+GW-3を使っていこうと思います。


2014/10/29

SIGMA Photo Pro 6.1の倍率色収差補正に不具合があるっぽい?

SIGMA dp1 Quattroで撮影したX3Fファイルを現像していて、どうも紫と緑が縁に発生することが多いと不満に思っていたのですが、もしかしたら倍率色収差補正に不具合があるのかもしれません。



定点観測で撮影した東京大崎の景色。カラーは「スタンダード」にしてストレート現像。この写真について倍率色収差補正のONとOFFを切り替えて現像し、等倍表示で見比べてみました。


倍率色収差補正をOFFにして現像したもの

倍率色収差補正をONにして現像したもの。縁に紫色の倍率色収差が発生している







たまたまだったのかと思い、別の写真を使って検証してみることにしました。こちらはカラーは「風景」に設定して、ストレート現像したもの。



倍率色収差補正をOFFにして現像したもの。素直な結果。

倍率色収差補正をONにして現像したもの。縁に紫色の倍率色収差が発生している

「倍率色収差補正」機能は「SPP 6.0 はどうなる? 2014/06/15: maroの雑記帳」で「倍率色収差補正機能はとても有効で、解像力をスポイルしない良さがある。なので、私は常にこの機能を ON にする」と評価されていたので、私は以前から常に「ON」にしていました。

DP1 MerrillとSPP 5.5のときは倍率色収差補正が効果があったと思ったのですが、SPP 6.1では逆に悪くなっています。もしかしたら倍率色収差補正のONとOFFが逆になっているのかも…!? (まさかそんなはずは…w)

きっと私が倍率色収差補正を使いこなせていないだけかもしれませんが。

SIGMA dp1 Quattroで撮影した東京駅の夜景写真が出来上がるまで

The Tokyo Station from Shin-Marunouchi Building (SIGMA dp1 Quattro)


こんにちは、ClockMakerこと池田です。写真ブログは更新がずいぶんと久しぶりになってしまいました。

最近、10月24日に発売されたSIGMA dp1 Quattroを購入して夜景撮影に挑戦しています。冒頭に掲載の写真は東京駅を新丸ビルの夜景スポット「丸の内ハウス」から撮影したものです。

この写真を公開してからというもの、「レタッチしたのか?」と聞かれることが多いので、今回の記事ではその辺りを正直に答えていきたいと思います。

レタッチしたのか?

回答は「YES」です。

しかし、RAWを現像し一部を最小の処理で調整したので、私本人としてはレタッチした部類に入るのかと悩ましい気持ちになります。以下では写真完成までのプロセスを紹介していきながら、レタッチの部類に入るのか検証してみたいと思います。

カメラでの撮って出しJPEGの状態

まずは元の写真を見て行きましょう。撮影したものをストレート現像したものです。ホワイトバランスは撮影時に「白熱電球」にセットしています。ここままでも十分な気もしますが、少し緑がかっているのが気になりました。




現像ソフトでのカラー調整

次にメーカー純正の現像ソフト「SIGMA Photo Pro 6.1.0」(無料)でRAW(X3F)ファイルを現像してみます。まずはホワイトバランスと色調の調整。蛍光灯が緑の色として記録されているので、もう少し実際は白っぽかったなという記憶を頼りに、カラー調整機能を使って青をほんの少し足して現像してみます。







現像ソフトでトーンを調整

夜景撮影で明るい感じに見えていたように思ったので、記憶を頼りにもう少し明るめのトーンに調整してみます。ここも極端にパラメーターをいじることなく、微量の調整にとどめます。





この段階でもほぼ完成しているように思うのですが、せっかくの長時間露光によって走行中の車のライトの光跡が写っているので、これを印象的に仕上げたいと考えました。

Photoshop CCでの多重露光合成

そこで思いついたのは多重露光です。

同じアングルを撮影した写真を3つ用意しました。Photoshop CCで開き、それらを一枚のPSDファイルにレイヤーを重ねます。



次にそれらのレイヤーをLighten<日本語だと「比較(明)」>に設定すると、多重露光のように写真が合成されます。各レイヤーの明るい部分のみが重なりあうため、写真撮影の多重露光の仕組みのように光源部分のみが重なるわけです。



ただ車の光跡以外は合成したくなかったので、レイヤーマスクを使って光跡以外を合成しないように処理します。なるべく合成は最小限にとどめたいという理由です。



処理は以上です。写真下部に丸の内ハウスの手すりが少しうつっていたので、トリミングだけしています。

まとめ

Photoshopを使っている以上、レタッチしたことを否定できないものの、写真の完成には現像ソフトによる現像処理が大半を占めていることがおわかりいただけたのではないかと思います。

「レタッチした」といってしまうと写真の魅力が半減してしまう気がするので、私はなるべく現像ソフトでの調整は最小限に、写真の調整にPhotoshopはここぞというときにしか使わないようにしています。

このあたり落とし所は人それぞれ違うでしょうから、とても難しいように思います。



そもそも東京駅の撮影をしたのは、SIGMA dp1 Quattroを使うとどのぐらい夜景撮影ができるのか試したかったからです。驚いたことに夜景撮影でも「空間のスキャナ」と言わんばかりに、高精細に夜景が記録されています。flickrには等倍サイズで写真をアップしていますので、ぜひご覧いただき、その解像感の高さに驚いてみてください!


等倍表示すると、ビルの中で働いている人たちまで写っていることがわかります。dp1 Quattro恐るべし